サムスンが厚さ1cmの液晶パネル模型を開発！

asahi.com「薄型で勝負、厚さ１センチの液晶パネル　サムスン電子」（http://www.asahi.com/business/update/1022/TKY200710220335.html）によると、韓国サムスン電子は厚さ１センチの薄型液晶パネルを「開発」すると発表しました。この会社は、偶然かいつも株価が下がってくるとこういう発表しますね。（謎）

(C) 韓国サムスン電子

　超薄型液晶TVは、業界で最も競争が激しく注目されている分野です。すでに日立は厚さ1.9 cmの32インチ液晶TVを、シャープは厚さ2 cmの52インチ液晶TVのプロトタイプを発表しており、展示会などで実物を一般公開しています。両社とも2010年までに製品化・量産をスタートしたいとしています。

　一方、サムスンが今回発表した液晶パネル（not 液晶テレビ）は、「パネルを開発」とだけ発表しており、試作品、製品の開発・販売スケジュール、パネルのスペック等は一切公開しませんでした。

　同社が公開したこの写真を拡大してみると、パネルのフレームは大きくボケているのに、映像表示部のエッジはシャープになっています。いわゆるコラ写真ですね。

　また液晶パネルモジュールは1点に大きな負荷がかかるようなスタンドマウントには耐えられない（想定されていない）こと、スタンドのアーム・足の強度・安定性があまりに悪そうなことから、フレームやスタンド自体もただのモックアップな可能性が高いと思われます。（ちなみに37インチクラスの液晶TVは、パネルだけで10kg以上あります。）

　これは別に驚くこともない「いつものサムスン節」です。「これから○○を開発しま〜す！」という発表は誰でも出来ますし嘘でもありません。さらにたとえ開発に成功しても、サムスンにはそれを量産できる技術力はないため、製品化できません。例えば同社が２、３年前に"開発に成功した" 世界最大82インチ液晶テレビは未だ製品として発表されていません。（サムスンがこの「ホラ」を現実化できないまま過ごした間に、SHARPは108インチ液晶TVを開発・製品化し、すでに受注を開始しています。）

　今回の場合、こんなやすっぽいコラージュ写真を使っているということは、絵が映る試作品すら作られていないのでしょうか･･･。黒いプラスチック板の横で微笑むおねーちゃんの写真をみて「サムスンの技術力マンセー！」と満足している人がいるので、それはそれで意味のあるニュースなんでしょうが･･･。

　ちなみにこんな別バージョンの写真もあるんですが、

↑ 画像で爪が切れちゃってます･･･。

↑ 地のプラスチックと画像の端がずれちゃってます･･･。

次はもうすこし丁寧に「開発」してくださいね。

コメント 1

かなり悲しい感じですね。
液晶はそろそろ限界･･･（と思うのですが）。
もっと画期的な新しい技術はできないのかなぁ？

･･･それはともかく･･･
こういう画像はまぎらわしく、勘違いの元では？

でも、各メーカーさんにはがんばってほしい。
by みやもっち (2008-08-21 23:39)