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デカいだけじゃない。画質が向上した Nintendo 3DS LL【尿液晶】【黄ばみ】 [コンピュータ]

Nintendo 3DS LL ディスプレイ
 先日発売された ニンテンドー3DS LL。画面の大型化、バッテリー駆動時間の向上、細かな改良が加えられた上位モデルですが、家族にあげるという名目で1台購入しました。

 ネットの一部では、もはや恒例(?)の尿液晶騒ぎがすでに勃発していました。尿液晶とは、画面に小便をかけたように黄色く表示される液晶ディスプレイのことを指す、キモヲタらしい下品極まりない単語です。謎の理由で主に任天堂・アップル製品をこき下ろすためだけに使われます。まあ最近はやりのアレの一環ですな。

 さて、ワクワクしながら本体を開くと「あれ、本当に黄色い・・・」。上画面が黄色みがかっているというレベルではなく、真っ黄色です。「こりゃ初期不良だ」とブツブツ文句を言いつつ使っていると、なんと徐々に白くなってきました。そのまま2,3日使ってみたらすっかり純白になりました。エージングって大切ですねぇ。

Nintendo 3DS LL 画面比較
▲ 両者を比較するとたしかに3DSLLが黄色いが、そもそも初代3DSの色が明らかに異常

 気を取り直して、3DSLL と 初代3DS の画面を比較。たしかに相対的に 3DSLL のほうが黄色いものの、これは明らかに初代3DS の表示がおかしい。とは言えヒトの目は実に適当(順応力が高い)なので、測定器を使ってその実力を検証してみましょう。

■ 検証条件

  • 3DS/3DS LL 明るさ:特記がない場合 5(最大)
  • 3DS/3DS LL 省エネモード:OFF
  • 3DS/3DS LL 3D表示:OFF
  • 測定器:x-rite ColorMunki Photo


■ 輝度

Nintendo 3DS LL 輝度
 ニンテンドー3DS LL の液晶ディスプレイは明るさを 1 〜 5 の5段階で設定できます。最大輝度の明るさ:5で上画面が 140cd/m2、下画面が120cd/m2 でした。初代3DS の、96cd/m2、125cd/m2 と比べると上画面が1.5倍明るくなりました。上下画面の輝度差も 初代3DS:30% → 3DS LL:15% と半減しています。ただ屋外での使用することを考えると 200cd/m2 はほしいところ。

■ コントラスト比

Nintendo 3DS LL 液晶ディスプレイ コントラスト比
   明るさ最低 黒輝度  明るさ最高 黒輝度  黒輝度比  白輝度比 
 上画面  0.048 cd/m2 0.11 cd/m2 2.29  9.95
 下画面  0.064 cd/m2 0.17 cd/m2 2.65 10.97

 明るさ最大時、コントラスト比は 1000:1 に達します。すごいですね。しかし明るさを下げるとコントラスト比も落ちていきます。これは明るさ(白輝度)は 1/10 にまで落とせるのに、黒輝度は 1/2 程度しか落ちていないためです。このデータから察するに、3DS LL の明るさ調整はDC調光 と 液晶駆動制限 を併用しているようです。LEDドライバのコスト・サイズ・EMC対策を考えこうしているのでしょう。DC調光は明るさを下げたときにムラが出やすい欠点はあるものの、チラつきが発生しない利点があります。

■ 色温度

Nintendo 3DS LL 液晶ディスプレイ 色温度
 さて、最も注目される色温度です。全域にわたり 6500K前後を推移しています。黒体軌跡からの色差も 0.005未満ときわめて優秀です。上下画面の色温度の差も、初代3DS:2.5% → 3DS LL:1%に縮めています。

■ 色空間・白点

Nintendo 3DS LL 液晶ディスプレイ ガマット
 ガマットは初代3DSとほとんどかわりません。sRGB色空間と比べグリーンがやや広く、レッドが狭めです。赤がでないのは疑似白色LEDバックライトの特徴。

 初代3DSの白点は 8600K とかなり高い上に、黒体軌跡から大きくずれています。実際に初代3DSはかなりマゼンタがかって見えます。(まあラブプラスなどのエロゲをやる際は、肌が赤らめて色っぽく見えていいかもしれませんが)一方、3DS LL はD65光源とほぼ一致しており、かなり正確な白を表現できています。

■ ガンマカーブ(グレーバランス)

Nintendo 3DS LL グレーバランス
 3DS LL は低域(ダークグレー)になるほど青みがかる傾向が見られます。逆に、中間色を基準に見ると純白が相対的に黄色く見えるわけですから、3DS LL の色抜け悪さ、黄ばんで見えるのはガンマカーブの悪さが関与しているのかもしれません。とはいえ、TNモードの液晶なんてみんなこんなもんですよ。

■ まとめ

 さて、これまで測色器をつかって Nintendo3DS LL のディスプレイの実力を客観的に見てきました。どの項目においても 3DSLL の表示は 3DS より好ましいものになっています。本体の薄型化に伴いスピーカーの出力は落ちているものの、バッテリー稼働時間や操作性など多くの点が改良されており、正統進化と呼ぶにふさわしい製品だと思います。

■ 不良品に当たってしまった場合

 ここまでは仕様の話でした。しかし残念ながら個体不良により発色がおかしい 3DSLL があるのも事実のようです。上下のディスプレイの色が大きく異なる、複数の3DSLLを買ったところディスプレイの色が大きく異なるといった場合は交換または修理を依頼しましょう。
  • 使用開始直後しばらく黄色く表示される場合があるので、色の異常は1〜3日使用してから判断する。
  • いろいろと面倒になるため、可能であれば初期不良品として交換もしくは返品+再購入をおすすめ。
  • 任天堂サービスセンターに修理を依頼すると異常なし・仕様範囲内と返される場合があるが、電話で根強く交渉すれば受け付けてもらえる場合あり。
    • 「異常なし」と白を切られたら:「それでは任天堂は全く同じ表示であると断言するんですね」「異常なしとした根拠(測定結果)を報告してください」みたいな感じで攻め、実際には色が違うので異常なしという判断を撤回させる
    • 「仕様範囲」と開き直られる:「色味が異なる場合があるとはどこにも書かれてない。買った後で不具合を仕様と言い張るのか」と免責事項を消費者に予め説明していないことを攻める。


■ コラム「正しい色」か「昭和の色」か

 かつて日本のテレビはNTSC規格(6500K)に反し、9300K前後の過激なセッティングで出荷されてきました。その理由は日本人が世界でも類を見ない「青白い光大好き民族」だからと言われています。これはハードウェア要因:日本人の虹彩は茶色だからという理由(じゃあ同じモンゴロイドはみんな青色好き?)や、ソフトウェア要因:戦後蛍光灯が爆発的に普及した(蛍光灯の青白い光=裕福さの象徴?=ステータス??)など諸説あります。しかし嗜好はどうであれ、規格というのは守られるためにあります。この悪しき運用が「赤い千と千尋の神隠しDVD」事件を起こしたのです。

 ところで初期のカラー液晶テレビは発色が非常に悪く、薄く青白いものが多くありました。欧米では「液晶は汚い」「目が疲れる」「動画がブレる」と見向きもされませんでしたが、日本では比較的早く広まりました。狭い住宅事情と相まって、この汚い発色が日本人に "ウケた" のかもしれませんね。しかし液晶ディスプレイは飛躍的な進化をとげ、より美しく正確な色を出せるようになってきました。モバイル機器向け液晶パネルも、iPhone の登場あたりから一気に進化したように思えます。これらは世代を重ねるごとに、明るさ、コントラスト比、色域が向上していき、色温度を規格値に向かっていきました。第3世代PSP (PSP-3000シリーズ)、iPhone 4S、iPad 3、PlayStation Vita、そして Nintendo3DS LL とより高性能なディスプレイを積んだ製品がでるたび、多くの人が「美しい」と賞賛しつつ、極一部の人が「黄色い!!」と文句を言ってきました。

 現在の日本国内のテレビ業界でも、ハイビジョン化に伴い 6500〜8000K くらいにセッティングされている製品が多く、確実に標準規格に向かいつつあります。(青白好きのためダイナミックモードやスーパークリアモードなる設定も残されていますが...)。時代に取り残されないためには自然な色温度に慣れていく他ありません。ヒトの目は順応度が高いため、普段から自然な色に慣れていきましょう。

色彩感覚を養うおすすめ改善法 と そのメリット

  • 晴れた日は外出し、太陽の光を浴びる
    • 地球上の全生物にとって光の源といえる太陽光は 4000〜6500K である。
    • 気分がブルーになる曇りのは 6500K〜7000Kである。
  • 蛍光灯を昼白色・電球色に変える
    • ディスプレイの色温度は環境光より少し高めが好まれる。つまりディスプレイより少し低めの照明が良い。
    • 目が疲れにくくなる(老眼や乱視の場合は特に効果的)。
    • (参考) 新築マンションのほとんどは昼白色・電球色。家電量販店で売られているチープなシーリングライトのほとんどは昼光色(6500K)。
  • 蛍光灯、LED電球を高演色タイプに変える
    • 蛍光灯は "三波長型" 、LEDは 平均演色評価数(Ra) が80以上とうたっている製品を選ぶ。
    • 本来の色が再現できる。
    • 食べ物がおいしく見える。
    • 人肌が健康的に見える。
  • シーリングライトの明るさを落としたり、間接照明に変える(高齢者は例外)
    • クルーゾフ効果により低い色温度の暖かみを堪能できる。
    • 心身ともにリラックスできる。
    • 光害による睡眠障害を改善できる。
    • 消費電力が削減されエコである。

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コメント 24

匿名

色の好みの問題ではなく、個体差があることがあることが問題なんです。

アナタの仰るように「黄色い液晶のほうが正しい」のなら、なぜ黄色くない(青白い)液晶が”同じ品物”として多く出回っているのでしょうか?
国際基準で黄色い発色の方が正しいからですか?青白い液晶の時代は終わっているからですか?
どれも答えになってませんね。

確かに全ての液晶の色が(黄色であれ青白であれ)統一されていたならば「好みの問題」や「仕様」で片付けることができたでしょう。
しかしそうじゃなく、ましてや上下で色が違うような個体までも多数出回っているのに同じ理論が通用するはずがないのです。

それと「下品極まりない」という表現がありましたが、ただの色味の好き嫌いだけで人の人格を否定するかのような言い回しも私にはとても品があるとは思えませんでした。
by 匿名 (2012-08-23 22:20) 

ミヤハン

初期不良(故障)と仕様は違います。
by ミヤハン (2012-08-24 04:24) 

お名前

国際基準がどうだろうと、一般消費者向けテレビメーカーや消費者に従う義務があるわけでも何でもない。
各テレビメーカーや各消費者が好きにしてよい。
だから、テレビメーカーは、6500Kにこだわらず、より多くの消費者が好みそうな画質設定にしている。

昼光色の蛍光灯は、6500Kに近いわけだが。

別におれんち裕福的な思考の持ち主じゃない。
普通の人が普通に高色温度を好んでいる。

おそらく9割以上の家庭でテレビを高色温度設定にしていると思う。
そして、彼らの9割以上は、「ブルーライト?何それ?」という感じで対策眼鏡なんて着用していない。
各消費者にとっては、国際基準や時代なんてどうでもいい。
各々の好みを優先すればよい。
ただ、多数派の好みが動けば、それに合うようメーカーが設定を変える。
そうなると、「時代が終わった。」ということになる。
by お名前 (2012-09-12 02:16) 

ミヤハン

多数派に合わせた結果だと思いますが。
by ミヤハン (2012-09-12 19:16) 

お名前

別に日本の6500K派の割合が増えたわけでも、6500K派が正しいわけでもない。
テレビは日本向けと欧米向けとで出荷時の画質設定を変えているが、任天堂は同じなのだろう。
それだけのこと。
正しい6500K派が間違っている高色温度派に勝利したかのごとく言うのは間違い。

あと、EIZO EasyPIXの件は問い合わせ中なのだろうか。
by お名前 (2012-09-13 07:07) 

ミヤハン

たしかに優劣で語っているようなところがあったため、記事の一部を変更しました。
by ミヤハン (2012-09-17 23:11) 

お名前(必須)

自分の意見だけが正しいと思っちゃうガキみたいだな
by お名前(必須) (2012-09-18 08:09) 

ミヤハン

「何が正しいか」というのは難しいものですが、少なくともネットで「尿!尿!」と叫んでいる数人の意見と、数千人の専門家・科学者が作り上げ数百万人のプロがそれに則って仕事をしている決まり事のどちらを正しいと判断するかと聞かれたら、私は迷うことなく後者を選びます。
by ミヤハン (2012-09-21 09:22) 

お名前

お名前(必須)氏は、ミヤハン氏が選んだことが誰にとっても正しいと思っちゃっていることを「ガキみたいだな」と評しているのだろう。
この件について、万人に当てはまる「何が正しいか」の答えはないわけ。
ミヤハン氏は6500Kでよいし、その他の人は各々好きな色温度があってよい。

この件においては、「規格というのは守られるためにある」とは言えない。
各人が各人の都合で適当な規格に準拠したり、規格によらず嗜好を優先させてよい。
プロは、規格を規格だから守るというのではなく、仕事の都合。
だから、例えば印刷業界では、6500Kという規格よりも、5000Kという仕事の都合優先。
一般人は、そんなしがらみが一切ない。
規格を守ろうと、嗜好を優先させようと自由。
「時代に取り残されないため」だの、全くどうでもよい。

「赤い千と千尋の神隠しDVD」事件で騒いだ連中のテレビの色温度がいくつだったのか分からない。
6500Kに設定していて、超低色温度に見えたから騒いだのか?
彼らの多くは、9300Kかそれ以上の高色温度に設定していて、「赤い千と千尋の神隠しDVD」がジブリ側の想定どおり6500K相当かそれ以上に見えたのを赤いと評した可能性は高い。

6500K〜7000Kだと曇りを連想して気分がブルーになる?
いっそ12000Kぐらいにすると、晴天の青空を連想して気分が晴れやかになるのかと。
そんなことは一切ない。

「ディスプレイの色温度は環境光より少し高めが好まれる。」
何の根拠があるの?
日本では、電球色下のテレビでも、高色温度。
照明がどうでも、色温度をわざわざ変えたりなんかしない。
by お名前 (2012-09-24 14:56) 

ミヤハン

コメントありがとうございます。
なぜそこまで "正しい" にこだわれるのか分かりかねますが、逆にこの記事でその正しいに従っていないことを "悪い" もしくは "誤っている" と書いたつもりはありません。個人の嗜好に合わせることも悪いとは言っていません。一方、「尿液晶だ」「任天堂は不良品を売る悪徳企業だ」「リコールしろ!」といった意見は製品を明確に悪とした意見です。これを客観的に判断するには "基準" が必要です。その基準としてNTSCを持ち出したまでです。

テレビやコンピュータ用ディスプレイなら色温度の設定をガシガシ上げて個人の嗜好に合わせればよいでしょう。それを「おまえは間違っている。6500Kにしなさい」とは言いません。しかし今回の Nintendo3DSLL などは色温度の設定ができません。さらにそれが規格に則っており、大半の消費者が納得している状況で、一部の消費者の「黄色い!どうにかしろ!」という意見は妥当とは言えず、聞き届けられることもないでしょう。こうしたワールドワイドで大量生産されている製品ならなおのことです。こうした現状の中で、私たちが実行可能かつ建設的な行動は、自分を変えること(黙って我慢することも含め)しかありません。

そもそも嗜好、嗜好といっても、文化や物は業界の意向や、世界動向、流行、技術的・経済的な理由などで変わっていた部分が多いのも事実です。たとえば私は液晶テレビの発色の悪さ、動画性能の悪さ(ブレやすい)、目が疲れにくい、価格が高いといった理由からブラウン管テレビを選びたかったのですが、すでにテレビ業界は半強制的に薄型テレビに移行しており買うことができませんでした。ここで「俺はブラウン管が好きなんだ、製造しろ!」といっても無駄です。

どう言っても巨大な流れを個人が変えることはできません。ただ私は、それをブツブツ文句を言って不満をかかえたままにするよりは、その流れに不本意でもうまく乗って可能な限り楽しむ方が有意義だと考えます。その方法として僭越ながら、色温度のシフトに追従するための個人的なアドバイスをいくつか書かせていただきました。

-------
記事内の表現について

・この記事で私が "個人的な意見" として述べたこと(述べたかったこと)は「私は3DSLLのディスプレイの色温度が6500Kになったことを支持する」という1点だけです。
・コラムでは多くの不確定情報(NTSCから逸脱した経緯等)や、私見を述べていますが、そういった部分は「〜と思う」「〜と考える」「〜といった説がある」などと、周知の事実とは区別した書いたつもりです。

-------
以下、コメントへのレス

>規格というのは守られるためにある・個人の嗜好
個人がその嗜好に合わせるのは当然のことで悪いとは思いません。しかし業界が規格(基準)を破ったことは問題だと考えます。例として千と千尋DVDの話を出しましたが、もし日本の映像業界が世界基準に則っていれば、その事件もおそらく起きなかったでしょうし、いまごろ 3DSが黄色い!Vitaが黄色い!iPhoneが黄色い!iPadが黄色い! と嘆くことはなかったでしょう。基準というのは嗜好が云々ではなく、こういったトラブルをなくすためにあると思います。

>6500K〜7000Kだと曇りを連想して気分がブルーになる?
これは私見です。ブルーにならない人がいるからといって、個人のブログで私見を述べてはだめでしょうか?

>ディスプレイの色温度は環境光より少し高めが好まれる
実験でこういった傾向性があったそうです。私は又聞きなのですが、以下の専門書で紹介されているそうです。
http://www.amazon.co.jp/dp/4130611313/

>日本では、電球色下のテレビでも、高色温度。
あえて高色温度で運用しているのではなく、テレビの設定を変えるユーザがそこまで多くないというのが現状でしょう。しかし今のテレビは環境に応じて輝度・色温度を自動調節するものが多く、電球の下で運用すればTVの色温度も5000Kくらいまでなら追従して下がります。こういった機能がつくこと自体、日本人が色に対して意識を持ってきた現れかもしれません。
by ミヤハン (2012-09-24 17:10) 

のむ

上記議論の内容とは全く異なる内容で恐縮ですが…。
私もColorMunki Photoを持っているのですが、付属のソフトでは本記事で扱われているような項目(RGBカラーポイント、白色点の色温度、輝度など)を計測することができないようです。どのように計測されているのか、差し支えなければご教授願えますでしょうか。
by のむ (2012-09-26 13:54) 

ミヤハン

>のむ さん
コメントありがとうございます。本レビューの計測にあたっては、ColorMunkiセンサ(ハードウェア)を使い、ソフトウェアは NEC SpectraView の付属ユーティリティを使用しています。詳しく知らないのですが、センサの値を読み取れるWindowsフリーウェアもあるようです。
by ミヤハン (2012-09-26 19:05) 

お名前

なぜそこまで "正しい" にこだわれるのか分かりかねますが、逆にこの記事でその正しいに従っていないことを "悪い" もしくは "誤っている" と書いたつもりはありません。個人の嗜好に合わせることも悪いとは言っていません。
"正しい" にこだわって、他人の嗜好に口を出しているのはそちら。
コラム名からして「『正しい色』か『昭和の色』か」なわけだし、その内容も規格を正しいとして、規格外の高色温度設定を "悪い" 又は "誤っている" と非難しているのは明白でしょ。

>一方、「尿液晶だ」「任天堂は不良品を売る悪徳企業だ」「リコールしろ!」といった意見は製品を明確に悪とした意見です。これを客観的に判断するには "基準" が必要です。その基準としてNTSCを持ち出したまでです。
客観的に判断する必要がなく、基準不要。
個々の消費者は、製品を主観的に悪と感じたという意見をメーカーに投げてよい。

>しかし今回の Nintendo3DSLL などは色温度の設定ができません。さらにそれが規格に則っており、大半の消費者が納得している状況で、一部の消費者の「黄色い!どうにかしろ!」という意見は妥当とは言えず、聞き届けられることもないでしょう。こうしたワールドワイドで大量生産されている製品ならなおのことです。こうした現状の中で、私たちが実行可能かつ建設的な行動は、自分を変えること(黙って我慢することも含め)しかありません。
違う。
大半の消費者が納得しているのかなんて分からないし、仮に分かっても、そんなことはどうでもよい。
各々、自分が多数派なのか少数派なのかを一切考慮することなく、好きに意見をメーカーにぶつければよい。
これが「私たちが実行可能かつ建設的な行動」。
昔のブラウン管テレビは色温度調節機能がなく、多数派好みの高色温度に設定されていたが、今では個々の消費者が自分の好きな色温度にできる。
色温度の件だけでなく、全ての製品の全ての機能は、消費者が好きなように意見を言うことで多数派だけでなく少数派をもなるべく満足できるように進化してきた。
だから、今回の Nintendo3DSLLについても、消費者が「黄色い!どうにかしろ!」と意見を言うことは妥当。
それにより、色温度調節機能が付く可能性が生じる。
「聞き届けられることもないでしょう。」というのは余計なお世話で、そんなことは分からない。
「自分を変えること(黙って我慢することも含め)しか」ないわけでなく、黙っておらず、意見を言って、対応を促し続けるという道がある。

>どう言っても巨大な流れを個人が変えることはできません。ただ私は、それをブツブツ文句を言って不満をかかえたままにするよりは、その流れに不本意でもうまく乗って可能な限り楽しむ方が有意義だと考えます。その方法として僭越ながら、色温度のシフトに追従するための個人的なアドバイスをいくつか書かせていただきました。
本当に僭越。
ミヤハン氏が昔の色温度調節機能がない高色温度ブラウン管テレビの時代を過ごしたとして、高色温度の流れにうまく乗ろうとしたとは思えない。
きっとブツブツ文句を言って不満を抱えたままで来たことだろうし、それでいい。
他人はミヤハン氏の好きな世界基準とやらの6500Kに合わせるべきだというのがおこがましい。
単に色温度調節機能があればよいだけで、「巨大な流れを変える」ってほどのことじゃないから、個人が変える可能性は十分ある。
ブラウン管か液晶かといった大ごとじゃない。

>しかし業界が規格(基準)を破ったことは問題だと考えます。
メーカーには、規格を守る義理がなく、何の問題もない。

>例として千と千尋DVDの話を出しましたが、もし日本の映像業界が世界基準に則っていれば、その事件もおそらく起きなかったでしょうし、いまごろ 3DSが黄色い!Vitaが黄色い!iPhoneが黄色い!iPadが黄色い! と嘆くことはなかったでしょう。
もし日本の映像業界が世界基準に則っていれば、その時点で世界基準は自分の好みの色じゃないと意見するだけのこと。

>これは私見です。ブルーにならない人がいるからといって、個人のブログで私見を述べてはだめでしょうか?
私見を述べてよいが、おかしいところがあるから突っ込んでいる。
自分一人にしか当てはまらない話をお薦めする人はいない。
だから、「気分がブルーになる」というのも、ミヤハン氏だけでなく、一般的に当てはまるという前提で述べているはず。
で、それは一般的ではないと突っ込んだわけ。
そもそも、この「色彩感覚を養うおすすめ改善法 と そのメリット」全体が、次のとおりおかしい。
何をもって色彩感覚が優れているとか劣っているとかということが言えるのかが不明。
「色彩感覚の優劣」が定義できたとして、この改善法の効果がどのように検証されたのか不明。
ミヤハン氏自身は、この改善法を実施する前にどうだったのが、実施後どうなったと?
ミヤハン氏自身がこの改善法の前後を検証していないとして、誰か他の人が検証しているの?

>実験でこういった傾向性があったそうです。私は又聞きなのですが、以下の専門書で紹介されているそうです。
「ディスプレイの色温度は環境光より少し高めが好まれる。」は、「つまりディスプレイより少し低めの照明が良い。」の根拠とならない。
「傾向」と「こうあるべき」というのとは違う。

>あえて高色温度で運用しているのではなく、テレビの設定を変えるユーザがそこまで多くないというのが現状でしょう。しかし今のテレビは環境に応じて輝度・色温度を自動調節するものが多く、電球の下で運用すればTVの色温度も5000Kくらいまでなら追従して下がります。こういった機能がつくこと自体、日本人が色に対して意識を持ってきた現れかもしれません。
日本人は、昔も色に対して意識を持っていた。
「高色温度が好き」という意識を。
何の意識もないなら、メーカーも高色温度にしなかった。

ついでに、横からのむ氏宛てレス。
ColorMunki純正ソフトは、i1Profilerとの差別化のため機能が制限されている。
ナナオ、NEC、三菱製などのハードウェア・キャリブレーション対応モニタであれば、各モニタメーカーが用意しているハードウェア・キャリブレーション用ソフトで使うのが吉。
後は、ミヤハン氏が触れている「センサの値を読み取れるWindowsフリーウェア」DispcalGUI。
http://dispcalgui.hoech.net/
進化して、随分扱いやすくなってきている。
by お名前 (2012-09-26 21:22) 

ミヤハン

あなたが自分の考えを持つことは悪いことではありません。
by ミヤハン (2012-09-26 23:16) 

のむ

>ミヤハン様、”お名前”様、
お返事ありがとうございます。参考になりました。
by のむ (2012-09-27 10:50) 

通りすがりの者ですが・・・。

某所で尿液晶について訊ねられ、不覚にも見聞きした事が無い単語でググった所、この記述に辿りつきましたが、非常に分かり易い解説で良かったですよ。

コストの問題なのか3DSには色温度設定がありませんが、たかだか2万円を切る程度の携帯用のゲーム機にそこまで求めるのもどうかな?とは思いますのでメーカーが出した仕様を受け入れるのが妥当だとは思います。
それで無くとも単価に対して3DSの性能はOQのような気もするくらいですしね(汗)
実際に売れる単価となると現状が妥当なのでしょうし・・・。
まぁ、個人的には欲しい機能の一つだったりもしますけどね。

ひとつだけ見ていて言えるのは、正しい規格であると言う事と大衆の求めるモノは一致しない場合がある…と言う事かも。

技術的に見て問題があっても大衆が受け入れてしまえば、それが正しくなったりする。
MP3などもその好例だと思うのですけどね…。
あれほどまでに劣化した音源であっても大半の人は喜んで聞いている(汗)
間違えてそれを批判しようモノなら即座に知ったぶるなと罵られ、お前は勝手に通ぶっていれば良いのさと叩かれる。
事実、音質はかなり劣化しているのにも関わらず、相変わらず大衆はそれを愛用し続ける。

・・・と言うか、大多数の人は、ぶっちゃけ細かな事って実際には大して気にしてないのよね(笑)

目障りだと言って叩く事はあっても、そこに科学的な根拠なんて求めていない輩が実は殆どだったりもする。
だから測定値を出したとしても見向きもせずに、挙句の果てには個人の好みの問題だろ?お前如きがギャーぎゃー騒ぐな!・・・と始まる訳で(笑)
それを総じて何と称するかまではここでは語りませんけど、まぁ恐らくはご想像の通りでしょう。

かと言って、そうかと思えば明確な根拠を持って反論する人も中にはいますけどね。
そう言う人物とならばまともに話もできるのでは無かろうかと言うものですよね。
もっともその話の結果は想像に難くないのですけど(汗)

とまぁ、色々と書きましたが、とにかくコラムを含めてとても楽しませてもらいました。
どうもありがとう!
by 通りすがりの者ですが・・・。 (2012-10-08 04:43) 

ミヤハン

こんにちは。ポイントなのは、「黄色い」というのは相対的で、今回の記事は絶対的な評価であるということです。大衆の嗜好といっても、もし最初からGAMEBOYが異常に黄色く、まともな色のをだしたら「青い!」と騒がれたでしょうし。大事なのは物事の妥当性を客観的に判断できるかということだと思います。この記事はそれに必要なデータを提示したかったんです。またぜひコメントください。
by ミヤハン (2012-10-08 12:18) 

お名前

人間にとって絶対的な「白」がないから、6500Kを「白」と定義したり、印刷業界では5000Kを「白」としたりしているわけで。
6500Kを「白」と感じるのが、人間として正しいとか、正常とか、絶対的とか、客観的とかいうことはない。
単に、6500Kを「白」と定義している規格があるというだけ。
by お名前 (2012-10-10 03:56) 

ミヤハン

すみませんがNTSCという6500Kを「白」と定義した規格に対して、正しいか正しくないかという話です。
by ミヤハン (2012-10-10 19:05) 

お名前

NTSCという6500Kを「白」と定義した規格が正しい、規格に従わなければいけないという根拠がない。
企業や消費者がNTSCという規格を守るも守らないも、任意の選択。
だから、例えばミヤハン氏がsRGBという規格を守るも守らないも、任意の選択。
by お名前 (2012-10-10 21:57) 

ミヤハン

どうぞお好きに
by ミヤハン (2012-10-11 00:09) 

お名前

そのとおり。
誰かがミヤハン氏に3DSを尿液晶と感じるのが正常だと言ったなら、ミヤハン氏は余計なお世話だと突き放せばよい。
逆に、ミヤハン氏が他人に3DSを尿液晶と感じるのは色彩感覚がおかしいからだと言うのも、余計なお世話。
誰もが好きなように感じて、それをメーカーにぶつければOK。
by お名前 (2012-10-13 17:51) 

k

暴言吐くのはダメだけど
自分の好き嫌いを主張するのはそれは本人の自由ですな
by k (2012-12-31 13:52) 

通りすがり

色温度でセカイキジュンガーを語るのであれば初代3DSの時に変更すればよかっただけのことだったわけです
LL発売当時までに発売されたソフトは旧機種の色味で最大限楽しめるように設定できてるわけですからそれを途中で変更、まして色味の変更ができないのに世界基準はこうだから慣れろというのは腑に落ちてませんね


by 通りすがり (2017-01-03 05:05) 

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