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H-IPS A-TW Pol.有無によるバックライト漏れ比較 [カラーマネージメント]

H-IPS A-TW Polarizer

 ホットになっている話題を取り上げてみようシリーズ。「偏光板」というパーツの種類による、バックライト漏れ特性の違いについて。

 そもそも偏光板とは、その名の通り光を偏光させるパネルの事です。偏光サングラスとか、カメラの偏光フィルタ(PLフィルタ)とかと同じ原理です。液晶パネルモジュールには、水平方向の光だけ通す偏光板と、垂直方向の光だけ通す偏光板の2枚が重なっています。このままだと光は通りませんが、液晶素子により光を偏向させる(光の振動方向を変える)ことで光らせることができるわけです。

 で、NEC LCD2690WUXi や 三菱 RDT261WH 等に搭載されている初代 LG Display H-IPSパネルは「Advanced True White Polarizer:A-TW POL.」という偏光板を使っていましたが、これが生産終了になったそうで、最近出たH-IPSパネルは偏光板が偏光、いや、変更されています。

 この新しい偏光板は、液晶ディスプレイを斜めからみると暗部が白く浮いてしまうという特徴を持ってます。一時期「e-IPSパネルだと白くなるから、NECの液晶はH-IPSじゃなくてe-IPSだ」といったデマも流れましたが、海外フォーラムの詳細な検証(バカにも判りやすい画像比較や、映像比較と共に)を行い、その原因が偏光板にあることをつきとめました。

#それにしても海外(韓国・台湾等のアジア諸国を含む)にはこういった技術的なフォーラムがたくさんあるのに、なぜ日本には存在しないのでしょう・・・?

 んでんで、私もその検証をちょっと真似しようと思い、こんな動画を撮ってみました。撮影はいつもの Panasonic DMC-LX3 です。ほんと便利なカメラです。


 結果は彼らの検証と全く同じです。この手の比較は、カメラを通すことで実際に見たよりも大げさに映る事が多いですが、実際に肉眼でみても新偏光板のバックライト漏れは強烈です。こんな明かりを消して、引きこもりみたいに使わなくても、その違いを十分に確認できます。

 個人的にこの新偏光板はなかなか受け入れがたいです・・・。ディスプレイベンダーである某N社のエンジニアによると「従来の紫や緑色になる現象を改善した。これは画質にこだわるクリエーターにとって良いことだ」と主張されていますが、いくら無色(白色)でもこの漏れっぷりはダメだろう、と思います。そのままで良かったのに。なんで変えちゃったんだろう・・・?一部の噂では、他社の特許に抵触したために A-TW Polが生産中止に追い込まれたという話も聞きます。

 ナナオあたりから、日本メーカーの高品質な偏光フィルムや光学フィルムを使ったカスタムパネルとか発注できないもんでしょうか・・・。こんな事を言ったら叩かれそうですが、LCD2690WUXi をかっておいて良かったです。でも買って3年目にして、LG-IPS特有のシミや残像(焼き付き)が出てきました。次は何を買えばいいんだろう・・・?

#次回は、i1Display 2 、Spyder3、ColorMunki のキャリブレーション精度(グレーバランス)について。
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