Flash Player 11 で Flash が得たもの・・・ [コンピュータ]
先日、Adobe が Flash Player 11 RC (リリース候補版) を公開しました。本バージョンの特徴は、なんといっても 64bitサポートでしょう。Windows XP x64 Editon の発売が 2005年、Mac OS X 10.5 Leopard の発売が2007年であることを考えると、いったい何をしてたんだ?というくらい遅い。Photoshop なども 64bit や 新OSのサポートが遅いことで知られてるし、Adobe Systems そのものが時代の変化に柔軟かつ迅速に対応できないのかもしれません。
さて、さっそく Flash Player 11 RC をインストールしてみましたが、特に変わった点はありません。Safari 5.1 との相性もすこぶる最悪です。ところで、世間で呪文のように言われ続けている 64bit ですが、その最大のメリットは広大なメモリ空間です。64bit化によりOS・アプリケーションは 4GB を超えるメモリを扱えるようになります。
Flash Player も 64bit化を喜んでいるのか、さっそく、とんでもないメモリの使い方をしてくれています。
Flash Player が使用中(Active) のメモリがなんと6GBオーバー!!これはキャッシュ利用ではなく、プロセスの実行に必要不可欠なメモリとして6GBを食っているのです。
Apple が主張しているように、Flash は CPU・メモリといった貴重なリソースを食いつぶします。さらに、私の環境でブラウザが落ちる原因はほぼ Flash Player です。ほんと、Flash は害悪でしかありません。
Flash不要論はこれまで Apple と Adobe だけがドンパチやっていましたが、ついに Microsoft まで Apple と同じ方向に向かっていることが明らかになりました。Windows 8 に付属する予定の Internet Explorer 10 Metro版 がブラウザプラグインをサポートしないことを発表。IEの開発チームはブログで以下のように述べました。
MetroスタイルのプラグインフリーなIEを稼働すると、バッテリ持続時間が長くなり、消費者のセキュリティ、信頼性、およびプライバシーも高くなる。プラグインは、ウェブの歴史における初期の時代には重要だった。しかしウェブはそれ以来、HTML5によって大きく発展した。旧式のプラグイン技術との互換性を維持していたのでは、MetroスタイルのUIを使った閲覧における消費者体験が、向上するどころか低下してしまう。
もう Apple の主張とうり二つです。つまり Apple vs Adobe の論争は子供のケンカではなく、Apple の主張通り技術的な問題が根底にあるということです。
Flash は Webの発展に大きく貢献しましたが、そろそろその役目を終えることでしょう。Javaアプレットのそれのように。
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